14.UCP Phone に挑戦してみる。

UCP Phone は、UCP(User Control Panel) の中にある一機能で、FreePBX13では WebRTC Phone という名前だったものです。

要は最新ブラウザ(FireFox、Edge、Chrome。IEはダメっぽい)を利用して、WebRTCという技術を用いて FreePBX(Asterisk) 経由で内線・外線を送受話しようとするものです。

これを利用するのは中々ハードルが高く、以下の準備が必要となります。

  1. httpsで接続する必要がある。
  2. SSL証明書(Let’s Encrypt で可)が必要である。
  3. ドメイン名(FQDN)が必要である。

 

それでは、順番に解説していきます。

1.FreePBXはapache2で動作しているので、SSHで接続して以下のように設定します。

SSLを有効にする。

# a2enmod ssl
# a2ensite default-ssl
# service apache2 reload

2.Let’s EncryptでSSL証明書を取得する。

# sudo apt-get install certbot python-certbot-apache
# sudo service apache2 stop
# certbot –authenticator standalone –installer apache -d www.exsample.com   (※前2つの–は – が2つ)
# sudo service apache2 start

3.上手く行くと /etc/letsencrypt/live にSSL証明書が作成されるので、FreePBXにアップロードする。

root@raspbx:~# ls -l /etc/letsencrypt/live/www.exsample.com
total 20
lrwxrwxrwx 1 root root 63 May 24 11:44 cert.pem -> ../../archive/www.exsample.com/cert1.pem
lrwxrwxrwx 1 root root 64 May 24 11:44 chain.pem -> ../../archive/www.exsample.com/chain1.pem
lrwxrwxrwx 1 root root 68 May 24 11:44 fullchain.pem -> ../../archive/www.exsample.com/fullchain1.pem
lrwxrwxrwx 1 root root 66 May 24 11:44 privkey.pem -> ../../archive/www.exsample.com/privkey1.pem
-rw-r–r– 1 root root 692 May 24 11:44 README
root@raspbx:~#

 

1)FreePBXのメニュー「admin」-「Certificate Management」を選択します。

2)「New Certificate」の「+ Upload Certificate」を選択します。

3)privkey.pem を viで開いて全体をコピーし、 Private Key 欄へ貼り付けます。(NameとDescription も入力します。)

4)cert.pem を viで開いて全体をコピーし、 Certificate 欄へ貼り付けます。

5)右下の「Generate Certificate」をクリックします。

6)下図のDefault列の赤丸辺りをクリックします。

7)「OK」をクリックします。

8)追加した証明書が有効(Default)になります。

 

4)設定が出来たら、UCPにログインして、UCP Phoneを追加します。

Phone Status が「Registered」などと表示されればOKです。

※「Disconnected」と表示される場合は、以下の設定を確認してください。

1)メニュー「Settings」-「Advanced Settings」を選択します。

2)「Asterisk Builtin mini-HTTP server」の項の下画像の赤枠がこの通りか確認し、違っている場合はこれに合わせます。

3)右下の「Submit」をクリックします。